多様性の時代に“熱”をどう育てるか──地方の若者と共に成長する経営
2025.11.1
近年、色々なお客様企業に訪問すると「ハングリーな人が減ったな」と感じています。数十年前、私が若い頃は私も含め「もっと稼ぎたい」「上に行きたい」といった意欲が前面に出ている若者がどの企業にもいましたが、今の多くの若者は安定や自分らしさを重視しているようです。彼らが意欲を失ったのではなく、価値観の軸が変わったのだと思います。SNSやネットの普及により、都会に出なくても色々な情報が手に入り、地方でも十分に色々な経験ができます。競争よりも調和、出世よりも人間関係を重んじる傾向が強くなりました。経営者がこれを「ぬるい」と片づけてしまうと、若手は心を閉ざします。現代の企業は彼らの価値観を理解したうえで、どうモチベーションを引き出すかが鍵になります。叱るよりも**“気づかせる”指導**が重要です。上からの指示や否定ではなく、「君はどう思う?」「なぜそう感じた?」と問いかけることで、自ら考える姿勢が育ちます。納得して行動する若者は、結果的に責任感が強くなります。そして、挑戦の場を与えること。若手に小さなプロジェクトを任せ、失敗してもフォローする環境をつくれば、安心して挑戦できます。失敗を責めない文化は、創意工夫と自立心を生みます。そして成功すれば褒めて認める。成功は大きな自信となり次へのチャレンジ精神を生みます。「最近の若者は…」という言葉は、いつの時代にもありました。しかし、時代が変われば育て方も変わるものです。経営者が先に変わり、若者の価値観に寄り添うことで、彼らの中に眠る“熱”は必ず目を覚まします。多様性の時代にこそ、経営者には“人を理解する力”が求められています。