ビジネス・ショート・ショート
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「アイデアは早すぎてもダメだという話」2026.2.21
最近、リカバリーウェアが注目を集めています。特殊素材が体を温め、疲労回復を促すという触れ込みで、多くのブランドが市場に参入しています。ところが私は、この流行を見ながら35年前の出来事を思い出さずにはいられません。実は、私が転職した遠赤外線発生セラミックス製造のベンチャー企業でも、まったく同じ発想の製品を企画していたのです。当時、遠赤外線の存在はまだ厚生労働省の認定を受けておらず、科学的根拠として扱われるには時代が早すぎました。技術はあった。素材もあった。アイデアも今と同じレベルで存在していた。しかし「市場が受け入れる準備ができていなかった」という一点で、製品化は実現しませんでした。結果として会社は特許詐欺に巻き込まれ、半年で倒産。私自身も再就職を諦め創業し、人生の大きな転機となりました。この経験から痛感したのは、「良いアイデア=成功」ではないということです。どれほど優れた技術でも、社会がその価値を理解するタイミングが合わなければ、事業として成立しません。逆に言えば、時代が追いついた瞬間に、同じアイデアが一気に花開くこともある。今のリカバリーウェア市場は、まさにその典型でしょう。ビジネスにおいて大切なのは、アイデアそのものよりも「時代との相性」です。早すぎても遅すぎてもダメ。技術・市場・社会の理解が揃った瞬間にこそ、アイデアは価値を持ちます。毎日、娘からプレゼントされたリカバリーウェアを着用するたびに、そんな技術の時間差と、人生の不思議さを感じています。
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「二度とない人生だから。」2026.2.14
会社の近くにベーグルとバケットが売りのパン屋さんが先月からオープンしました。金土日だけ営業されて11時営業なのですが開店前に数十人の行列ができ開店1時間後には完売すると言う大盛況のパン屋さんです。昨日10時半過ぎに弊社スタッフに並んで貰ったのですがバケットは買えたのですが人気のベーグルとカレーパンは売り切れで残念ながら未だ食べる事は出来ていません。お店のInstagramによると食品メーカーの発酵研究されていたオーナーが学生時代の焼きたてパンの感動と自分自身で発酵食品とパンの組み合わせの世界で驚きワクワク感動を提供したいと数年前から材料・製法等試行錯誤で試作を重ね、ご自宅を改装され昨年末からパン屋さんをプレオープン、先月から正式オープンされたそうです。35年前に転職先が半年で倒産して再就職にも失敗して「成るようになる。」と大した当てもなく創業した私とえらい違いです。現代は働くと言う意識が多様に成り、転職を前提とした就職活動する学生も数割いるそうです。先述のオーナーのように目的をもって起業する人。趣味と生活を楽しむ為に働く人。おだやかに幸せを感じるために働く人。私のように子供を大学に行かせたい、家を建てたいと稼ぐ為に起業する人。働く人の意識は私が社会人になった半世紀前とは大きく変わっています。本人が満足していれば全部正解だと思います。何にしても二度とない人生です。悔いなく働き、生きたいと思います。


