株式会社アイゼル経営研究所

ビジネス・ショート・ショート

ビジネス・ショート
  • 「入社初日に退職代行?合わない仕事はすぐ辞めるべきか?」
    2026.4.4
    最近、入社式当日に退職代行を利用する新入社員がいたというニュースを目にしました。しかも、その日に2件の依頼があったとのことです。「時代が変わった」と言えばそれまでですが、少し考えさせられる出来事です。では、「合わない」と感じたら、すぐ辞めるべきなのでしょうか?結論から言えば、私は「ケースバイケース」だと思います。明らかに問題のある会社であれば、すぐに辞めるべきです。例えば、労働条件が事前説明と違う、ハラスメントがある、違法に近い業務をさせられる。このような場合、無理に我慢する必要はありません。早く離れることが、自分を守ることにつながります。一方で、「なんとなく合わない」「思っていた仕事と違う」「人間関係が少しぎこちない」「仕事が難しい」こうした理由だけで辞めるのは、少し早いかもしれません。なぜなら、どんな仕事でも最初は違和感があり、慣れるまでに時間がかかるからです。まずは最低3ヶ月、「観察期間」と考えてみてはどうでしょうか。この期間で、会社の本質や上司・同僚の人柄、仕事の流れが少しずつ見えてきます。そして「やっていけそうだ」と感じたなら、次は3年を目安に取り組んでみる。3年続けてこそ、仕事の本質や企業の将来性が見えてくるものです。それでも魅力を感じられなければ、転職も一つの選択でしょう。最近では、新卒の約3割が3年以内に転職すると言われています。40年以上働く長い人生を考えれば、これも多様な選択の一つかもしれません。ただし、忘れてはいけないのは、「辞めること」ではなく「見極めること」が大切だという点です。焦って判断すると、どこに行っても同じ理由で辞めることになりかねません。明らかな問題があればすぐ辞める。そうでなければ、一定期間は続けてみる。このバランス感覚こそが重要です。そしてもう一つ。一度辞めると、「辞めること」への心理的ハードルは一気に下がります。特別なスキルや資格がある場合は別として、転職回数が増えるほど採用時の評価は厳しくなるのが現実です。履歴書で評価されるキャリアは、おおよそ直近10年と言われています。だからこそ若い方には、「急がず、しかし無理はしない」このバランスを大切にしてほしいと思います。仕事は人生の大半の時間を占めます。だからこそ感情だけで判断せず、冷静に、自分に合う環境を見極めていくことが重要です。
  • 「失敗は、気づいた瞬間から価値に変わる。」
    2026.3.28
    起業して長く仕事をしていると、「もう大きな失敗はしないだろう」と思いがちです。しかし、私にとって本当に大きな失敗は起業25年時の10年前に起きました。当時、私はある会社の監査役を務めており、同時にコンサルタントとして関わっていました。社長とは個人的にも親しい関係で、いわば“身内”のような感覚で接していました。ところがある日、突然コンサル契約を解任されました。理由は私の「パワハラ」でした。正直に言えば、その時の私は全く自覚がありませんでした。「良かれと思って言っている」「会社を良くしたい」という気持ちが先に立ち、言い方や相手の受け取り方にまで意識が向いていなかったのです。しかし、冷静に振り返ると、社員の立場は全く違います。お金を払っている外部のコンサルタントに、上から目線で厳しいことを言われれば、不快に感じて当然です。私は“身内のつもり”でも、相手にとっては“外部の人間”でしかなかったのです。この経験は、私にとって大きな反省点となりました。自分も薄々感じていた創業時の謙虚さが無くなり、「先生」と呼ばれ、傲慢に成っていた事です。それ以降、私は仕事の姿勢を大きく変えました。当たり前ですがお客様に対しては常に感謝の気持ちを持つこと。どんな場面でも相手への敬意を忘れないこと。そして、言葉一つにも細心の注意を払うこと。その失敗があったからこそ、その後の10年、今が有ると実感しています。起業家にとって怖いのは、失敗そのものではありません。「自分は間違っていない」と思い込むことです。仕事でもし何か違和感を感じる出来事が起きたなら、それは自分を見直すシグナルです。私のように遠回りをしなくてもいいように、ぜひ一度立ち止まり、自分の姿勢を振り返ってみてください。失敗は、気づいた瞬間から価値に変わります。


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